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愛は静けさの中に CHILDREN OF A LESSER GOD |映画/ミュージカル/DVDのレビュー

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愛は静けさの中に 【DVD】

邦題の陳腐さを差し引いても、見応えのある秀逸なラブストーリー。
港町の小さな聾唖学校に赴任した教師・ジェームズ(ウィリアム・ハート)と、元々はその学校の生徒で、今は掃除婦として働いている聾唖のサラ(マーリー・マトリン)の恋を描いています。

愛は静けさの中に

愛は静けさの中に
CHILDREN OF A LESSER GOD

出演: ウィリアム・ハート, マーリー・マトリン, その他
監督: ランダ・ヘインズ

1986年/アメリカ/ジャンル:ドラマ

サラは、とても美しいけれども、コンプレックスとトラウマを抱え、ハリネズミのように周囲を威嚇して自分を守っているような女性。ジェームズは、最初は教師として彼女に興味を持ちますが、いつの間にか彼女に魅了されます。
そしてサラも彼を受け入れ、一緒に暮らすようになります・・・。

障碍者と健常者の恋愛がテーマなのかもしれませんが、私にはそうは見えませんでした。ごく「普通」の恋愛。
誰にでも、自分が生きてきた世界やテリトリーのようなものがあって、例え恋人同士でもピッタリ重なり合うことってまずありません。重ならない部分をどうやって歩み寄るか、が重要なのだと思います。

「普通に男らしい人」(ってどんな?と突っ込まれると困るんですが)は、相手の世界ごと自分の世界に取り込みたがる傾向があるように思います。
でも、女性なら誰でも好きな人の腕に守られて甘やかされていたいとか、「あなたの色に染まりたい」とか、思っているかというと、もちろんそんなワケはなくて、サラもこのタイプ。

仕事を辞めて彼の元で暮らし、ポーカーをマスターして着飾って出かけます。元々頭の回転の速い彼女が大勝利するけれど、周囲の目には、「彼の教育の成果」のように映ります。
「こんなの私じゃない」と嘆きながらも、自分がどうしたいのかもハッキリ分からずにいるサラのジレンマ。
一方ジェームズは、大好きな音楽ですら「サラが楽しめないものは楽しめない」と思ってしまうし、彼女の方から自分の世界にもっと歩み寄って欲しいと願います。
こんな二人の衝突。
そして、サラは社会的・精神的な自立を目指す・・・という感じで、障碍の有無よりジェンダー的な視点から見ると共感する部分がとても多いように思います。

それから、サラが本当に魅力的。
心を開くまでの機関銃のような毒舌(といっても手話。とても激しいのです)や悪態とはうってかわって、恋に落ちてからは、彼の前で本当に寛いだ柔らかい表情を見せるのです。
サラを演じたマーリー・マトリンは、この映画のために選ばれた本当の聾唖者だそうです。てっきり元からの女優さんだと思っていました。
彼女の演技をもっと見たかったのですが、他の出演作は見つかりませんでした。彼女の魅力を活かせる作品が他にもあったでしょうに、残念です。
マーリーはこの映画で、アカデミー主演女優賞・ゴールデングローブ女優賞を受賞しています。

<余談>
作中で二人が観ていた映画は、以前に紹介したお熱いのがお好き
それから、ジェームズがときどき聴いていたバッハの曲は、私も大好きな「2つのヴァイオリンのための協奏曲(ニ短調)」。
心がささくれ立っている時に聞くと、すーっと癒されていきます。

バッハ:ヴァイオリン協奏曲第1番&第2番 バッハ:ヴァイオリン協奏曲第1番&第2番

指揮: ジェフリー・カヘイン
演奏: ヒラリー・ハーン, ロサンゼルス室内管弦楽団, その他

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