お熱いのがお好き【DVD】
ビリー・ワイルダー監督の、文句なしの傑作コメディ。
トニー・カーティスとジャック・レモン主演のドタバタ劇で、マリリン・モンローのファンでなくても絶対に楽しめます!
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監督・制作・脚本: ビリー・ワイルダー
出演:ジャック・レモン/トニー・カーティス/マリリン・モンロー
1959年/アメリカ/ジャンル:コメディ
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ドタバタコメディの元祖
最初の舞台は禁酒法時代のシカゴ。
ギャングの虐殺事件(聖バレンタインデーの虐殺がモチーフらしい)を目撃してしまい、命を狙われることになった二人のバンド奏者(トニー・カーティスとジャック・レモン)が、女だけの楽団に女装姿で紛れ込んでの珍道中を描いたもの。マリリン・モンローはその楽団のウクレレ奏者兼歌手・シュガーという設定。
楽団が向かった先はフロリダ。
そこでトニー・カーティスがさらに石油王のジュニアになりすましたり、ジャック・レモンがお金持ちのスケベじーさんに気に入られたり、ギャングたちもやってきたりでとってもテンポの良い展開です。
もうね、とにかく楽しいんです! 脚本が素晴らしいので、セリフの一つ一つが絶妙で、今の時代に見ても全然廃れない面白さがあります。
トニーとジャックの女装姿は必見。
特典映像に納められているトニー・カーティスのインタビューで、グレース・ケリーのような上品な女性を目指したと聞いて、さらにウケてしまいました(笑)。
何しろ誰が見てもバレバレの女装姿ですからね(まあ、探せばどこかに似たような女性もいるかも知れませんが^^;)。
(一応)バレていないという設定で話は進んでいくので、そこにまた可笑しさがあります。
笑えるだけでなく、楽団の演奏や、マリリンの甘い歌声をたっぷり堪能できるのも魅力。
誰もが知ってる「Boop boop bee doop!(ププッピドゥ)」の"I Wanna Be Loved By You" もこの映画で歌われました。
華やかな女性たちがいっぱいで、モノクロなのに色彩を感じさせるところも素敵。
ちなみに、既にカラー映画全盛の時代だったにも関わらずモノクロ映画になったのは、主役二人の女装姿が、カラーではあまりにも見苦しかったからだそうです(笑)。
ラストの "Nobody's perfect.(完璧な人はいない)" は映画史上に残る名台詞ですね。
誰のセリフかは見てのお楽しみ♪
舞台裏
この映画を撮ったとき、マリリンは33歳(もちろん、そんな歳に見えない美しさですが)。死の3年前です。
彼女の定番のおつむの弱いセクシー美女役。そして、お酒にすがったり、恋に破れた歌を歌ったり。
映画自体はドタバタで本当に面白おかしく楽しめますが、舞台裏を想像すると痛々しさすら感じてしまいます。
特典映像には当時の楽団員役だった女性たちも登場します。
妊娠中のマリリンの替わりに、スリーサイズが同じだという女性がスチール写真の身体だけ代役を務めたという話や、部屋に閉じこもってしまう彼女をビリー・ワイルダーが苦心して引っ張り出すエピソードなどが語られます。
マリリンをもっと深く知りたい人は必見。
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